50代の更年期におすすめの筋トレや運動は?無理なく続けるコツと注意点

「食事を変えていないのに体重が増えてきた」「疲れやすくなって、運動する気力もわかない」
50代を迎えて、こんな変化を感じていませんか。更年期はホルモンバランスが大きく揺らぐ時期で、体型や体力の変化が一気に押し寄せてくることが珍しくありません。
こうした変化に対応するためには、体を動かす習慣が欠かせません。ただ「何の運動を、どう始めればいいか」がわからないまま、結局続かなかったという方も多いのが現実です。
この記事では、なぜ更年期に運動が必要なのか、50代の体により深くアプローチできる運動法などを詳しく解説します。
【現在の主な活動】
世界15カ国、日本80店舗以上展開の CLUB PILATES JAPAN プレジデント。
CLUB PILATES 養成コース(Teacher Training)マスタートレーナーとして CLUB
PILATES のピラティスインストラクターを育成。
ピラティスのワークショップを多数開催。
【経歴】
大学を卒業後、インテリアデザイナーとして店舗などの設計に携わる。
妊娠・出産を機に仕事を離れ、子育てが落ち着いた頃、ピラティスに興味を持ちパーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとして活動を開始。
現在は CLUB PILATES
のブランドプレジデントとしてインストラクターの育成や、事業の拡大に携わる。
なぜ50代・更年期に筋トレが必要なのか
50代に入ると、ホルモンバランスの変化によって筋肉量や代謝が低下しやすくなり、体型や体調の変化を感じやすくなります。こうした変化に対応するためには、体を動かす習慣が欠かせません。
その中でも筋トレは、筋肉量の維持や基礎代謝の低下を補うために有効な運動です。日常生活に無理なく取り入れることで、更年期の体の変化に対応しやすくなります。
エストロゲン減少で筋肉・骨・代謝が低下するため
更年期を境に、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減少します。エストロゲンには筋肉量・骨密度・基礎代謝を維持する働きがあるため、その減少は体のあちこちに影響を及ぼします。
| 影響を受ける部位 | 主な変化 |
|---|---|
| 筋肉 | 筋肉量が年間約1〜2%ずつ低下しやすくなる |
| 骨 | 骨密度が低下し、骨折リスクが高まる |
| 代謝 | 基礎代謝が落ち、太りやすい体質になる |
「食事を変えていないのに太った」「以前より疲れやすくなった」という変化は、筋肉量・代謝の低下が大きく関係しています。体を動かす習慣でこの低下を補うことが、更年期の体と上手くつき合っていくポイントです。
参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
更年期症状を和らげる効果があるため
筋トレなどの運動は、ホットフラッシュやイライラ、睡眠の質の低下といった更年期の不調をやわらげます。体を動かすことで、気分を整えるホルモンの分泌が促されるためです。
- ホットフラッシュ:自律神経のバランスを整え、症状の頻度・強度を和らげる
- イライラ・不安感:セロトニン分泌が促され、気分の安定につながる
- 睡眠の質の低下:適度な運動負荷によって、深い眠りを得やすくなる
- 疲れやすさ:筋肉量が増えることで、日常動作が楽になる
即効性はありませんが、継続することで症状の出やすい体質を底上げできます。焦らず、少しずつ取り組んでいくことが大切です。
筋肉が減ると太りやすい体質が加速するため
更年期太りの原因は、食べすぎだけではありません。筋肉量の低下によって基礎代謝が落ちることが、体重増加に深く関わっています。
基礎代謝とは、何もしていない状態でも消費されるエネルギーのことです。筋肉は基礎代謝に大きく貢献する組織であり、筋肉量が減るほど、同じ食事量でも太りやすい体質に変わっていきます。
更年期になって急に太りやすくなったと感じるのは、エストロゲンの減少と筋肉量の低下が同時期に重なるためです。食事制限だけで体重をコントロールしようとしても、筋肉量が戻らない限り消費カロリーは増えません。
そのため、食事量だけで調整するのではなく、消費する力そのものを維持することが重要です。体の使い方を見直すことが、無理のない体重管理につながります。
更年期女性におすすめの運動
更年期の体の変化に対応するには、目的に合わせて運動を選ぶことが大切です。ここでは代表的な4種類の運動と、それぞれが更年期の体にどう働きかけるかを解説します。
ウォーキング
ウォーキングは、手軽に始められる有酸素運動です。一定のリズムで体を動かすことで、生活リズムを整えやすく、運動習慣を作るきっかけとして取り入れやすいのが特徴です。
ただし、毎日歩いていても、筋肉量の低下を止める刺激にはなりにくいという側面があります。ウォーキングと筋トレは、体への働きかけが根本的に異なるためです。
| ウォーキング(有酸素運動) | 筋トレ(無酸素運動) | |
|---|---|---|
| 主な効果 | 脂肪燃焼・心肺機能の向上 | 筋肉量の維持・増加 |
| 更年期への貢献 | 体重管理・気分改善 | 基礎代謝の維持・骨密度サポート |
気分転換や体重管理の土台として続けながら、別の運動と組み合わせることで、更年期の体の変化により広くアプローチできます。
筋トレ
筋トレは、筋肉量の低下や基礎代謝の落ち込み、骨密度の低下に直接アプローチできる運動です。自宅で手軽に始められ、年齢とともに感じやすい体の変化に対応しやすい運動です。
- 筋肉量の低下を防ぐ
- 基礎代謝の落ち込みを抑える
- 骨密度の低下リスクを軽減する
特に50代以降は、エストロゲンの減少によって筋肉や骨が弱りやすくなるため、筋肉に刺激を与える習慣が重要です。ウォーキングだけでは補いきれない部分を、筋トレでカバーできます。
ヨガ
ゆったりとした動きと呼吸を組み合わせるヨガは、更年期のメンタル不調を整えやすい運動です。呼吸を深くすることで自律神経のバランスが整いやすくなり、イライラや不眠、気分の落ち込みをやわらげます。
さらに、エストロゲンの減少によって起こりやすい体のこわばりや血行不良にも働きかけ、肩こりや冷えの改善にもつながります。体調に合わせて無理なく取り入れやすく、コンディションを整える習慣として続けやすい運動です。
ピラティス
ヨガと混同されることが多いですが、ピラティスは体幹・インナーマッスルの強化に特化した運動です。表層の筋肉ではなく、骨盤や背骨を内側から支える深層筋にアプローチするため、ウォーキングや一般的な筋トレでは届きにくい部分に働きかけられます。
関節への負担が少なく、体の状態に合わせて強度を調整しやすい点も、50代の体に向いている理由のひとつです。筋トレで「続かなかった」「うまくできているかわからない」と感じた方に、特におすすめな運動です。詳しくは後のセクションで解説します。
更年期女性にピラティスがおすすめな理由
自宅での運動に慣れてきたあと「より効率よく体を整えたい」と感じたときに検討されることが多いのがピラティスです。
ここでは、更年期の女性にピラティスがおすすめな理由を解説します。
関節に負担が少なく続けやすい
更年期はエストロゲンの減少とともに、関節の痛みや動かしにくさを感じやすくなる時期です。そのため、強い衝撃や高負荷を伴うトレーニングは、関節に負担がかかりやすくなります。
| 一般的な筋トレ | ピラティス | |
|---|---|---|
| 動きの特徴 | 筋肉に負荷をかける | コントロールされたゆっくりした動き |
| 関節への負担 | 種目によって高くなる | 低い |
| 50代での取り組みやすさ | 強度調整が必要 | 体の状態に合わせやすい |
ピラティスは「動かし方」そのものを丁寧に学ぶ運動です。関節を過度に動かさないため、体の変化が起きやすい更年期でも継続しやすいのが特徴です。
体幹と骨盤底筋を同時に鍛えられる
ピラティスは、腹横筋・骨盤底筋・多裂筋・横隔膜という4つのインナーマッスルを連動させながら動くため、自宅でのセルフケアでは届きにくい深層筋を、体全体の動きと組み合わせて鍛えられます。
更年期に起きやすい骨盤のゆがみや腹部まわりの緩みに対して、より根本的なアプローチが期待できます。「お腹に力が入るようになった」「骨盤まわりが安定した感じがする」という変化を実感しやすいのも、ピラティスならではの効果です。
姿勢崩れや尿もれ・不調の改善をサポート
更年期は筋力の低下とホルモンバランスの乱れが重なり、猫背・骨盤の前傾・尿もれといった不調が出やすくなります。
- 自律神経への働きかけ:深い呼吸を意識することで、自律神経のバランスを整えやすくなる
- 尿もれへのサポート:骨盤底筋を鍛えることで、尿もれの予防・改善が期待できる
- 体の使い方を整える:正しいアライメントを意識した動きが、美しい姿勢を保つサポートになる
- 慢性疲労の軽減:全身の筋肉をバランスよく使うことで、疲れが抜けやすくなる
更年期の不調は、表面的なケアだけではなかなか改善しにくいのが現実です。ピラティスのようにインナーマッスルから体を整えるアプローチは、尿もれや体のバランスの乱れといった、更年期特有の不調に対して根本から働きかけられる点で、他の運動とは異なる効果が期待できます。
初心者でも無理なく始められる
ピラティスは「運動が久しぶりで自信がない」「何から始めればいいかわからない」という方も、安心して始められる環境が整っています。
ただし、自宅で行う場合は正しくできているか分からなかったり、効いている実感を持ちにくかったりすることもあります。そのため、最初はレッスン形式で基本の動きを確認するという方法もあります。
数あるピラティススタジオの中でも、CLUB PILATESは少人数制でしっかりとサポートを受けながら取り組めるスタジオです。
- 少人数制のグループレッスンで、インストラクターが一人ひとりの動きをサポート
- 高品質のマシンや15種類以上のアイテムを使ったピラティスで、体の動きをコントロールしやすい
- 世界15カ国・日本80店舗以上展開で、通いやすい立地が見つかりやすい
- 30分間の無料体験レッスンで、気軽にお試しできる
まずは30分の体験レッスンで、自分に合うかどうかを確認してみてください。続けられるか不安な場合も、実際に体験することで判断しやすくなります。
筋トレ効果を高めて安全に続ける方法
せっかく始めた運動習慣も、やり方次第で効果に大きな差が出ます。ここでは、50代が特に意識したい「食事・タイミング・強度・継続」の4つのポイントを解説します。
タンパク質と骨ケアの栄養をバランスよく摂る
筋肉をつくる材料となるタンパク質が不足すると、いくら運動をしても効果が出にくくなります。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、50〜64歳女性のタンパク質推奨量は1日50gとされています。
| 食材 | 1食分の目安量 | タンパク質量 |
|---|---|---|
| 鶏むね肉 | 100g | 約23g |
| 納豆 | 1パック(45g) | 約7g |
| 木綿豆腐 | 150g | 約10g |
| 卵 | 1個(50g) | 約6g |
骨密度の維持には、カルシウム(乳製品・小魚・小松菜など)と、その吸収を助けるビタミンD(鮭・きのこ類など)を合わせて摂ることも重要です。
筋トレ後30分以内に栄養補給する
タンパク質は「何を食べるか」だけでなく、「いつ食べるか」も重要です。運動後は筋肉の合成が活発になる時間帯とされており、この30分以内にタンパク質を摂ることで、筋肉の回復・成長を効率よくサポートできます。
食事の時間帯が合わない場合は、ゆで卵・ヨーグルト・プロテインドリンクなど手軽なものでも構いません。大切なのは「タイミングを逃さないこと」です。
ウォーミングアップと強度調整でケガを防ぐ
50代は筋肉や関節の回復力が落ちているため、ウォーミングアップを省略すると怪我につながりやすくなります。適切な強度と頻度を守ることが、長く続けるための前提条件です。
- ウォーミングアップなしに突然始める
- 「効かせよう」と過度な負荷をかける
- 関節に痛みを感じているのに無理して続ける
- 筋肉痛が残っているのに毎日同じ部位を鍛える
適切な強度の目安は「最大筋力の60〜80%(ややきつい程度)」、頻度は「週2〜3回」です。同じ部位を連続して鍛えず、間に1日以上の休養を入れることで、筋肉の回復と成長が促されます。
参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
2〜8週間の変化を目安に無理なく継続する
運動の効果はすぐに見えるわけではありません。「いつ変わるの?」という不安を和らげるために、段階別の目安を知っておきましょう。
| 時期 | 体の変化の目安 |
|---|---|
| 2週間後 | 体が軽くなる感覚、疲れにくくなる |
| 4週間後 | 体型・むくみの変化を感じ始める |
| 8週間後 | 筋力の向上、更年期症状の変化を実感しやすくなる |
「まだ変化がない」と感じても、体の内側では確実に変化が起きています。2週間続けられたことを自分へのご褒美とするくらいの気持ちで、焦らず取り組んでみてください。
まとめ
更年期は、ホルモンバランスの変化によって筋肉量や代謝が低下し、体型の変化や不調を感じやすくなる時期です。こうした変化に対しては、運動を取り入れることが重要になります。
- 50代は体の変化に合わせて運動の内容を見直す時期
- 筋トレは体力や代謝の土台を支える役割がある
- ウォーキングやヨガは無理なく続けるための習慣づくりに役立つ
- 一人で続けにくい場合は環境を変えることも有効
- 完璧を目指さず、続けられる形を見つけることが大切
自宅での運動は手軽に始められる一方で、正しくできているか不安を感じることもあります。そうした場合は、レッスン形式で基本を確認しながら取り組むことで、より効果的に続けやすくなります。
無理のない範囲で体を動かす習慣を続けることが、更年期の体と向き合ううえで大切です。
CLUB PILATESでは、経験豊富なインストラクターが一人ひとりの体の状態に合わせて丁寧に指導します。運動が久しぶりの方や、体に自信がない方でも安心して始められる環境が整っています。まずは30分間の無料体験レッスンで、自分の体と向き合うきっかけにしてみてください。





