正しい姿勢なのに疲れるのはなぜ?原因と疲れないコツを解説

「正しい姿勢を意識するとすぐ疲れる…」「背筋を伸ばしているのに、なぜかしんどい」
姿勢を良くしようとしているのに、かえって疲れやすくなると感じたことはありませんか。正しい姿勢で疲れてしまうのは、姿勢そのものではなく、体の使い方や筋肉の状態が影響しています。
正しい姿勢は本来、無理なく保てるものです。しかし、インナーマッスルの弱さや長年の姿勢のクセによって、必要以上に力を使ってしまい、疲れやすくなっているケースが多く見られます。
この記事では、正しい姿勢が疲れる原因を整理したうえで、無理なく続けるためのコツや改善方法までわかりやすく解説します。
【現在の主な活動】
世界15カ国、日本80店舗以上展開の CLUB PILATES JAPAN プレジデント。
CLUB PILATES 養成コース(Teacher Training)マスタートレーナーとして CLUB
PILATES のピラティスインストラクターを育成。
ピラティスのワークショップを多数開催。
【経歴】
大学を卒業後、インテリアデザイナーとして店舗などの設計に携わる。
妊娠・出産を機に仕事を離れ、子育てが落ち着いた頃、ピラティスに興味を持ちパーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとして活動を開始。
現在は CLUB PILATES
のブランドプレジデントとしてインストラクターの育成や、事業の拡大に携わる。
正しい姿勢が疲れる原因

正しい姿勢が疲れやすいと感じる原因は、筋肉の使い方や姿勢のクセにあります。ここでは、なぜ正しい姿勢で疲れてしまうのかをわかりやすく解説します。
体幹・インナーマッスルが弱いから
正しい姿勢を保つには、背骨や骨盤を内側から支えるインナーマッスルが欠かせません。しかし、悪い姿勢が続くとこの筋肉が使われなくなり、徐々に衰えていきます。
姿勢を保つための筋肉が弱い状態で背筋を伸ばそうとすると、アウターマッスル(表層の筋肉)が代わりに頑張ろうとして、すぐに疲れてしまいます。これが「正しい姿勢をとると疲れる」原因のひとつです。
悪い姿勢が体に染み付いているから
長年続けてきた猫背や反り腰は、体にとって「楽な姿勢」として定着してしまっています。そのため、正しい姿勢をとろうとすると体が違和感を覚え、余計な力が入って疲れやすくなります。
これは意志の弱さや努力不足ではありません。疲れるのは、悪い姿勢のクセが体に深く根付いているサインでもあります。
姿勢が実は間違っているから
「正しい姿勢のつもり」が、実は体に負担をかけている場合があります。よくあるNG例が、背筋を張りすぎたり、あごを上げすぎたりと、必要以上に力を入れてしまう姿勢です。
また、以下のような姿勢のクセは特に注意が必要です。
- 猫背:背中全体が丸まり、頭が前に出た状態。胸が縮こまって呼吸が浅くなりやすい
- 反り腰:骨盤が前傾し、腰のカーブが過剰になった状態。腰や股関節に負担がかかる
- 巻き肩:肩が前方に巻き込んだ状態。肩こりや首こりの原因になりやすい
見落とされがちなのが、姿勢の悪さが呼吸に与える影響です。猫背や巻き肩で胸が縮こまると、深く息を吸いにくくなります。体に酸素が届きにくくなることで、疲れやだるさがなかなか抜けない状態が続いてしまいます。
同じ姿勢をずっと続けているから
どんなに正しい姿勢でも、同じ体勢をずっと続けると筋肉はこわばってきます。筋肉がこわばると血の流れが悪くなり、疲れの原因となる物質が体にたまっていきます。これは姿勢の良し悪しに関係なく、誰にでも起こることです。
デスクワーク中に「正しい姿勢をキープしなければ」と頑張りすぎると、かえって体に負担がかかってしまいます。姿勢は「ずっと維持するもの」ではなく「こまめにほぐしてリセットするもの」と考えることが大切です。
そもそも正しい姿勢とは
正しい姿勢とは、無理に力を入れて形をつくるものではなく、体に余計な負担がかからない自然な状態を指します。背骨はまっすぐではなく、ゆるやかなS字カーブを描いているのが理想です。このカーブが保たれることで、体重や衝撃が分散され、筋肉や関節への負担が最小限に抑えられます。
ここからは、立っているとき・座っているとき、それぞれの正しい姿勢のポイントを具体的に解説します。
立っているときの正しい姿勢
立った状態の正しい姿勢は、壁を使うと簡単に確認できます。背中を壁に向けて立ち、かかと・ふくらはぎ・お尻・肩(肩甲骨)・後頭部の5点が自然に壁に触れていれば、理想に近い姿勢です。
このとき、腰と壁の間に手のひら1枚分のすき間があれば、背骨の自然なカーブが保たれています。すき間が広すぎる場合は反り腰、まったくない場合は猫背の傾向があるため注意が必要です。
ポイントは、背筋を無理に伸ばすことではなく、頭のてっぺんを上に引き上げられるイメージを持つことです。余計な力を抜きながら重心を整えることで、疲れにくい姿勢が自然とつくれます。
自分の姿勢が正しいかどうかは、壁を使ったチェックやスマートフォンで横から撮影することで確認できます。耳・肩・骨盤が一直線に並んでいるかを目安にすると判断しやすくなります。
座っているときの正しい姿勢
デスクワーク中の姿勢は、少しのズレでも体への負担が大きくなります。以下のポイントを意識することで、無理なく整えられます。
- 骨盤:坐骨で座る意識を持ち、骨盤を立てる
- 膝:90度を目安に曲げ、足裏全体を床につける
- 肘:90度に曲げた状態でキーボード操作ができる高さに調整する
- あご:軽く引いて、耳・肩・腰が一直線になるようにする
特に重要なのが骨盤の位置です。浅く腰かけると骨盤が後ろに倒れ、猫背になりやすくなります。椅子には深く座り、背もたれを適度に使うことで、安定した姿勢を保ちやすくなります。
疲れずに正しい姿勢を続けるコツ
正しい姿勢は「頑張って維持するもの」ではなく、無理なく保てる状態をつくることが重要です。体への負担を減らす環境づくりと、こまめにリセットを繰り返すことで、疲れにくい姿勢が自然と続けやすくなります。
椅子・デスクの高さを調整する
どれだけ意識しても、環境が体に合っていなければ正しい姿勢は保てません。まず椅子とデスクの高さを自分の体格に合わせて調整することが大切です。
デスクワークでは、数センチのズレが首や腰への負担につながります。
| チェック箇所 | 基準 |
|---|---|
| 椅子の高さ | 足裏が床につき、膝が90度になる高さ |
| デスクの高さ | 座った状態で肘が90度になる高さ |
| モニターの位置 | 目線がやや下向きになる、腕の長さ分の距離 |
モニターが高すぎるとあごが上がり、低すぎると猫背になりやすくなります。視線と画面の位置関係を整えることが、首や肩の負担軽減につながります。
足が床に届かない場合はフットレストを使うと、骨盤が安定して座りやすくなります。
30分に一度姿勢をリセットする
同じ姿勢を続けること自体が疲れの原因になるため、30分に一度を目安に体を動かすことが重要です。筋肉は長時間同じ状態が続くとこわばりやすく、血流も滞りやすくなります。
短時間でも体を動かすことで、筋肉の緊張がゆるみ、血流が促され、だるさや重さを感じにくくなります。
- 椅子から立ち上がり、その場で軽く足踏みする
- 両手を腰に当て、上体をゆっくり左右に傾ける(各3回)
- 肩を大きく後ろに回して、肩甲骨をほぐす(5回)
デスクワーク中は「座り続けること」が習慣になりやすいため、タイマーやアラームを使ってリセットのタイミングを作るのもおすすめです。
隙間時間にストレッチを取り入れる
リセット動作が一時的に筋肉をゆるめるのに対し、ストレッチは筋肉の柔軟性そのものを高める役割があります。日常的に取り入れることで、姿勢を保ちやすい体の状態が整っていきます。
特に胸まわり・股関節・背中は、姿勢の崩れに直結しやすい部位です。デスクワークでは胸が縮こまりやすく、長時間座ることで股関節まわりも硬くなりがちです。
これらの部位を中心に、10〜30秒かけてゆっくり伸ばすことで、筋肉の動きがなめらかになります。反動をつけず、呼吸を止めずに行うことがポイントです。
一度に長時間行う必要はありません。日常の中で無理なく取り入れることで、姿勢の安定につながります。
美しい姿勢を目指すならピラティスが効果的
環境の見直しやストレッチは大切ですが「そもそも姿勢を支える筋肉が弱い」という根本的な問題には限界があります。その解決策としてインナーマッスルの強化が期待できる、ピラティスがおすすめです。
インナーマッスルを鍛えて正しい姿勢の土台をつくれる
姿勢が崩れる根本原因のひとつは、体幹・インナーマッスルの弱さです。ピラティスは、この深層筋に集中的にアプローチするエクササイズです。
腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群・横隔膜といったインナーマッスルが鍛えられることで、背骨や骨盤を内側からしっかり支えられるようになります。
表層の筋肉に頼らなくてもよくなるため、正しい姿勢を「楽に」保てる体の土台が、少しずつ育っていきます。
正しい体の使い方を覚えられる
ピラティスのもうひとつの特徴は、「動きの質」を重視している点です。すべてのエクササイズで正しいアライメント(骨や関節の配列)を意識しながら動くため、体が正しいポジションを記憶し、日常生活でも自然と良い姿勢が出やすくなります。
また、ピラティスでは呼吸を動きに連動させることを非常に重視しています。深い呼吸によって胸郭が広がり、姿勢が悪いときに起こりやすい呼吸の浅さが改善されます。呼吸が深くなることで体への酸素供給量が増え、疲れにくい体づくりにもつながっていきます。
肩こりや腰痛の軽減にもつながる
姿勢が整うことで、筋肉や関節にかかる偏った負担がなくなります。その結果として、慢性的な肩こりや腰痛が和らぐケースも多いです。
痛みへの対処として整体やマッサージを利用する方も多いですが、姿勢という根本を変えなければ、同じ不調を繰り返しやすくなります。ピラティスで体の使い方から見直すことが、長期的な改善につながります。
まとめ
正しい姿勢をとると疲れるのは、悪い姿勢への慣れ・インナーマッスルの弱さ・誤った姿勢の思い込み・長時間同一姿勢という4つの原因が重なっているためです。まずは環境を整え、30分に一度リセットする習慣を取り入れることが改善の第一歩になります。
それでも「なかなか続かない」「根本から変えたい」という方には、インナーマッスルを鍛えながら正しい体の使い方を覚えられるピラティスがおすすめです。
CLUB PILATES(クラブピラティス)は、インナーマッスルを鍛えながら正しい体の使い方を身につけられるマシンピラティススタジオです。経験豊富なインストラクターが一人ひとりの体の状態に合わせて丁寧に指導するので、運動が久しぶりの方や、体に自信がない方でも安心して始められます。
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