基礎知識

ダイエットで体重が減らなくなったら失敗?停滞期を乗り切る対策を解説!

2025.09.17

「ダイエットを頑張って順調に体重が落ちていたのに、ある日を境にピタッと減らなくなる…」、このような経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

実は、これはダイエットでよくある「停滞期」と呼ばれる現象です。この壁にぶつかって、モチベーションが下がってしまい、ダイエットを諦めてしまう人も少なくありません。しかし停滞期は、体が新しい体重に順応しようとしている証拠であり、むしろダイエットが順調に進んでいるサインでもあります。

この記事では、体重が減らなくなる原因と解決策を具体的に解説します。正しい知識と対処法を身につけて、理想の体重を目指していきましょう。

この記事の監修者
土屋 絵理
土屋 絵理

【現在の主な活動】

世界15カ国、日本80店舗以上展開の CLUB PILATES JAPAN プレジデント。
CLUB PILATES 養成コース(Teacher Training)マスタートレーナーとして CLUB PILATES のピラティスインストラクターを育成。
ピラティスのワークショップを多数開催。

【経歴】

大学を卒業後、インテリアデザイナーとして店舗などの設計に携わる。
妊娠・出産を機に仕事を離れ、子育てが落ち着いた頃、ピラティスに興味を持ちパーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとして活動を開始。
現在は CLUB PILATES のブランドプレジデントとしてインストラクターの育成や、事業の拡大に携わる。


クラブピラティス

目次

  • 1 体重が減らなくなる理由とは?
    • 1.1 摂取カロリーが多すぎる・少なすぎる
    • 1.2 筋肉量の減少による基礎代謝の低下
    • 1.3 水分や便秘による一時的な体重変動
    • 1.4 ホルモンバランスや生理周期の影響
    • 1.5 睡眠不足やストレスによる代謝の乱れ
  • 2 体重が減らなくなったときの解決策
    • 2.1 チートデイで代謝をリセットする
    • 2.2 適度な運動を取り入れる
    • 2.3 食事内容を見直しバランスを整える
    • 2.4 十分な睡眠と休養をとる
    • 2.5 水分補給を意識してデトックスを促す
  • 3 ダイエットに関するよくある質問
    • 3.1 停滞期はいつくる?
    • 3.2 停滞期はどのくらい続きますか?
    • 3.3 ダイエット停滞期の食事はどんなものを食べればいい?
  • 4 まとめ

体重が減らなくなる理由とは?

体重が減らなくなる原因は、一つではありません。食事、運動、生活習慣、体の仕組みなど、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。まずは、なぜ体重が減らなくなるのか、その理由を見ていきましょう。

体重が減らなくなる5つの理由
  • 摂取カロリーが多すぎる・少なすぎる
  • 筋肉量の減少による基礎代謝の低下
  • 水分や便秘による一時的な体重変動
  • ホルモンバランスや生理周期の影響
  • 睡眠不足やストレスによる代謝の乱れ
  •  

摂取カロリーが多すぎる・少なすぎる

ダイエット中の摂取カロリーは、多すぎても少なすぎても体重減少を妨げる原因となります。摂取カロリーが多すぎる場合は当然ですが、実は少なすぎる場合も問題となるのです。

極端にカロリーを制限すると、体は「飢餓状態」と判断し、エネルギー消費を抑制するモードに入ります。その結果、基礎代謝が低下し、同じ食事量でも体重が減りにくくなってしまいます。また、ダイエットに慣れてくると、無意識のうちに食事量が増えている可能性もあります。

ダイエットを成功させるためには、消費カロリーよりもわずかに少ない程度のカロリー摂取を心がけることが大切です。

筋肉量の減少による基礎代謝の低下

ダイエット中に食事制限だけを行い、運動を取り入れていない場合、脂肪と一緒に筋肉も減少してしまいます。筋肉は基礎代謝の大部分を占めているため、筋肉量が減ると1日の消費カロリーも大幅に低下します。これは「以前と同じ食事をしていても太りやすくなる」ということです。

さらに、急激な体重減少は筋肉の分解を促進させ、リバウンドしやすい体質を作ってしまう可能性があります。健康的にダイエットを続けるためには、筋肉を維持しながら体重を減らすことが不可欠です。

水分や便秘による一時的な体重変動

体重の数字は、脂肪だけでなく、体内の水分量や便の量によっても大きく変動します。塩分を多く含む食事を摂った翌日は、体が水分をため込みやすくなるため、一時的に体重が増えることがあります。

また、便秘が続くと腸内に老廃物が蓄積され、体重が1〜2kg増加することもあります。これらは脂肪が増えたわけではなく、一時的な現象です。毎日の体重変動に一喜一憂せず、1週間から10日程度の平均で判断することが大切です。

体重計の数値だけでなく、体脂肪率や見た目の変化にも注目してみましょう。

ホルモンバランスや生理周期の影響

女性の場合、体重が減らない原因として、ホルモンバランスや生理周期が大きく関係していることがあります。生理前の黄体期には、プロゲステロンというホルモンの影響で体が水分や栄養を溜め込みやすくなり、体重が増加傾向になります。これは、脂肪が増えたわけではないため、生理が終われば自然と体重は元に戻ることが多いです。生理前の時期に体重が増えても、焦って食事をさらに減らしたり、過度な運動をしたりする必要はありません。

生理周期による体の変化を理解し、それに合わせた無理のないダイエット計画を立てることが、長期的な成功につながります。

睡眠不足やストレスによる代謝の乱れ

質の悪い睡眠や慢性的なストレスは、体の代謝機能を大きく乱し、体重減少を妨げる原因の一つです。睡眠不足が続くと、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌が減少し、逆に食欲を増進する「グレリン」の分泌が増加します。

また睡眠中には成長ホルモンが分泌され、脂肪の分解や筋肉の修復に大きく関わっています。十分な睡眠がとれないと、代謝プロセスが正常に働かず、ダイエット効果が落ちてしまうのです。さらにストレスは、体重減少を妨げるホルモンの分泌を促し、停滞の原因となります。

仕事の忙しさで睡眠時間が毎日5時間未満になっていたり、人間関係でストレスを感じていたりする人は、食事制限や運動を頑張ってもなかなか体重が減らないことがあります。

体重が減らなくなったときの解決策

体重が減らなくなっても、落ち込む必要はありません。原因を理解し、適切な対策を取ることで、停滞期を乗り越えることができます。ここでは、停滞期を打破するための具体的な解決策を紹介します。

体重が減らなくなったときの5つの解決策
  • チートデイで代謝をリセットする
  • 適度な運動を取り入れる
  • 食事内容を見直しバランスを整える
  • 十分な睡眠と休養をとる
  • 水分補給を意識してデトックスを促す
  •  

チートデイで代謝をリセットする

停滞期を乗り越える方法として、「チートデイ」を設けることが効果的です。

チートデイとは?

チートデイとは、好きなものを好きなだけ食べていい日のことです。これは、単に食欲を満たすためだけではなく、ダイエットによって飢餓状態にあると体が勘違いしているのを解き、代謝をリセットする目的があります。

例えば、いつもは糖質制限をしている人が、チートデイにパスタやパンを食べると、エネルギーが補給され、基礎代謝が一時的に上がります。これにより、体が「もう飢餓状態じゃない」と認識し、再び体重が減り始めることがあります。

ただし、チートデイは頻繁にやりすぎると逆効果です。週に1回、または2週間に1回程度にとどめることが大切です。

チートデイの翌日からは再び通常のダイエット食に戻し、継続することが大切です。心理的なリフレッシュ効果もあるため、長期的なダイエットのモチベーション維持にも役立ちます。

適度な運動を取り入れる

体重を減らすには、食事だけでなく運動も大切です。筋トレは筋肉を増やして基礎代謝を高め、痩せやすい体をつくります。有酸素運動も効果的ですが、長時間の激しい運動は筋肉の分解を促進する可能性があります。週に2〜3回、30分程度のウォーキングや軽いジョギングから始め、徐々に強度を上げていくのがおすすめです。

運動に慣れていない方や、効率よく体を絞りたい方にはピラティスがおすすめです。体幹を中心に全身の筋肉をバランスよく使うため、姿勢改善やインナーマッスル強化にもつながります。

無理なく続けられる、自分に合った運動を見つけることが大切です。クラブピラティスでは、初心者から上級者まで4段階のクラスが用意されており、自分のペースで取り組めます。無料で、30分の体験クラスを受講することもできます。

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食事内容を見直しバランスを整える

食事制限をしていても体重が減らない場合、まず見直すべきは食事内容そのものです。カロリーだけに注目するのではなく、栄養バランスが偏っていないかを確認しましょう。

栄養素 ポイント おすすめ食材
たんぱく質 筋肉の維持・増加に不可欠
体重1kgあたり1.2〜1.6g摂取が推奨
鶏むね肉・サーモン・サバ・豆腐・納豆・豆乳
食物繊維 腸内環境を整え、
便通改善や便秘による体重増加を防ぐ
ブロッコリー・キャベツ・きのこ類・海藻類
脂質 必要だが摂りすぎ注意
質の良い脂肪を適量摂取
オリーブオイル・ナッツ類・青魚(EPA/DHA)

さらに分食も有効な方法です。1日の食事回数を増やして1回の量を減らすことで、血糖値の急上昇を抑え、脂肪の蓄積を防ぐ効果が期待できます。ただし、ライフスタイルに合わない場合は無理に取り入れる必要はありません。

アプリやノートで食事を記録すると、無意識のカロリーオーバーや栄養の偏りに気づきやすくなります。

十分な睡眠と休養をとる

ダイエットを成功させるには、質の良い睡眠も大切です。毎日7~8時間しっかり寝て、決まった時間に起きたり寝たりする規則正しい生活を心がけましょう。寝る前にスマホやテレビを見るのをやめて、リラックスできる環境を整えることも重要です。睡眠時間を確保することで、食欲をコントロールするホルモンのバランスが整い、自然と食欲が落ち着くことがあります。

またストレスが溜まっている場合は、好きな音楽を聴いたり、湯船にゆっくり浸かったりして、リラックスできる時間を作りましょう。心と体を休ませることで、代謝が正常に戻り、再び体重が減り始めることがあります。

水分補給を意識してデトックスを促す

ダイエット中は、こまめな水分補給が非常に重要です。水分をしっかり摂ることで、老廃物の排出が促され、代謝が良くなります。1日に2リットル程度の水を目標に飲むようにすると、体がむくみにくくなり、便秘解消にもつながることがあります。コーヒーやジュースではなく、水かノンカフェインのお茶を選ぶのがポイントです。

ただし一度に大量の水を飲むのではなく、コップ1杯の水をこまめに飲むようにしましょう。水を飲むタイミングとしては、朝起きたとき、食事の前、入浴前後などがおすすめです。

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温かい飲み物は体温を上げ、基礎代謝の向上にも効果があります。朝起きてすぐに白湯を飲む習慣も、代謝活性化に役立ちます。

ダイエットに関するよくある質問

体重の停滞期について、多くの方が疑問に思うポイントをまとめました。停滞期に関する正しい知識を身につけて、不安を解消しましょう。

停滞期はいつくる?

停滞期は、ダイエットを始めてから約1ヶ月後、または体重の5%程度減少した時点で訪れることが多いとされています。これは個人差があり、体質や減量ペース、ダイエット方法によって異なります。

停滞期は、体が順調に痩せている証拠でもあるので、ネガティブに捉えずに、正しい対策をとることが大切です。

停滞期はどのくらい続きますか?

停滞期の期間も人によって異なりますが、一般的には2週間〜1ヶ月程度続くことが多いです。適切な対策を取れば、この期間を乗り越えることができます。しかし、極端な食事制限や無理な運動を続けていると、停滞期が長引く原因にもなります。焦らず、自分の体の声を聞きながら、無理のない範囲でダイエットを続けることが重要です。

ダイエット停滞期の食事はどんなものを食べればいい?

ダイエット停滞期の食事はどんなものを食べればいい?

停滞期には、たんぱく質・野菜を意識した献立がおすすめです。次のような1日のメニューを参考にしてみてください。

  • 朝食:オートミール+無糖ヨーグルト+ベリー、ゆで卵
  • 昼食:鶏むね肉のグリル、雑穀米、野菜スープ(キャベツ・きのこ入り)
  • 間食:無塩ナッツひと握り、またはプロテインドリンク
  • 夕食:豆腐と野菜の鍋(きのこ・海藻多め)、青魚の焼き物

「高たんぱく・野菜多め・油は控えめ」を意識すると、停滞期を乗り越えやすくなります。

まとめ

ダイエット中に体重が減らなくなる「停滞期」は、誰にでも訪れる可能性がある成功への通過点です。この時期を乗り越えることで、より健康で痩せやすい体を手に入れることができます。

最後に、この記事で解説したポイントを改めて確認しておきましょう。

  • 体重が減らなくなった原因は、カロリー不足・筋肉量の減少・一時的な水分変動・ホルモンバランス・睡眠不足などが考えられます。
  • 停滞期を乗り越えるためには、チートデイ・適度な運動・食事の見直し・十分な睡眠と休養・こまめな水分補給が効果的です。
  • 停滞期は、体が新しい体重に順応しようとしている証拠であり、一般的には2週間〜1ヶ月程度続きます。

停滞期は、あなたが正しい方法でダイエットに取り組んでいる証拠です。この記事で紹介した解決策を参考に、焦らず、自分のペースでダイエットを続けてください。諦めずに続ければ、きっと理想の自分に近づけます。

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