ピラティスは自宅で始められる!初心者もできる基本のポーズやおすすめメニューも紹介

「運動不足で姿勢の悪さやポッコリお腹が気になるけど、スタジオに通う時間がない…」という方も多いのではないでしょうか?実は、ピラティスは自宅で体幹を鍛え、美しい姿勢を目指すことができます。
この記事では、初心者でも安心の「ニュートラルポジション」などの基本ポーズから、下腹部に効く実践メニュー、さらに自宅で継続するためのフォームチェックのコツまで徹底解説しています。
費用を抑えながら理想のボディラインを目指したい方は、ぜひチェックしてくださいね。

【現在の主な活動】
世界15カ国、日本80店舗以上展開の CLUB PILATES JAPAN プレジデント。 CLUB PILATES 養成コース(Teacher Training)マスタートレーナーとして CLUB PILATES のピラティスインストラクターを育成。 ピラティスのワークショップを多数開催。【経歴】
大学を卒業後、インテリアデザイナーとして店舗などの設計に携わる。 妊娠・出産を機に仕事を離れ、子育てが落ち着いた頃、ピラティスに興味を持ちパーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとして活動を開始。 現在は CLUB PILATES のブランドプレジデントとしてインストラクターの育成や、事業の拡大に携わる。目次
自宅でもピラティスはできる?

ピラティスは、スタジオに通わなくても自宅で手軽に行うことができます。特別な器具は必要なく、ヨガマット1枚あれば今すぐ始められるのが魅力です。忙しい日々の中でも、隙間時間に体を整えたい女性にぴったりのエクササイズといえます。
ただし、正しい姿勢や呼吸法を意識せずに自己流で行うと、効果を感じにくいだけでなく、かえって体を痛めてしまうこともあります。フォームを理解した上で取り組むことが大切です。
初めて自宅でピラティスを行う場合は、まず動画やオンラインレッスンを活用して動きを確認するところからスタートしましょう。無理なく続ければ、体幹強化や姿勢改善など嬉しい変化を実感できるはずです。
ピラティスの基本ポーズ
ピラティスの効果を引き出すには、正しい基本ポーズを身につけることが大切です。
とくに「ニュートラルポジション」と「インプリントポジション」は、どのエクササイズでも必ず基準となる重要な姿勢です。きちんと身につけることで、ケガを防ぎ、体幹力がしっかり鍛えられるでしょう。
ニュートラルポジション
ニュートラルポジションはエクササイズの基本となる姿勢で、背骨の自然なカーブを保つことが目的です。
これは、背骨のS字カーブを仰向けの状態でも再現する姿勢。背骨や骨盤が最も安定し、体幹の深層筋(インナーマッスル)が働きやすい状態になります。
- 腰と床の間に手のひら一枚分の隙間を作る
- 恥骨と腰骨の出っ張りを床に対して水平にする
- 首と肩の力を抜き、呼吸しやすい状態にする
初心者の方でも仰向けで正しくポジションを作れるよう、肩・骨盤・膝が一直線になる感覚を意識しましょう。
インプリントポジション
腰が浮いたり、反り腰や腰痛が心配な初心者におすすめなのがインプリントポジション。フォームが安定しやすく、初心者でも無理なく続けやすいのが特徴です。
- 膝を立てて仰向けになり、手のひらを左右の腰骨に置く
- 息を吐きながら、腰を床に押し付ける
- 肋骨と骨盤を平行にする
安全性を求める方や、腰に負担を感じやすい人はまずこのポジションから丁寧に取り組みましょう。
家でできるピラティスのメニュー

自宅で気軽に続けられるピラティスの基本メニューを紹介します。体幹を鍛えながら、無理なく日常生活の中に取り入れやすいメニューをピックアップしています。
ペルビックカール

ペルビックカールは、骨盤の動きを意識して背骨全体をなめらかに動かすエクササイズです。
体幹の筋肉を目覚めさせ、ゆがんだ姿勢を整える効果が期待できます。反り腰や腰まわりのだるさを感じる人に特におすすめです。
- 仰向けになって膝を立てる
- 足を腰幅に開き、手は体の横に置く
- 息を吐きながらお尻を持ち上げ、背骨を一つずつマットから離す
- 肩から膝まで一直線になったら、吸いながらゆっくり元の姿勢に戻る
続けて行うことで骨盤の位置が安定し、姿勢の改善が期待できます。さらに血流が促進されることで腰のこりが和らぎ、体が軽く感じるでしょう。
ハンドレッド

ハンドレッドは、全身を使いながら体幹を集中して鍛える動きです。テンポのある呼吸と連動して行うため、腹部の引き締めだけでなく代謝アップや血流促進にも効果的です。
- 仰向けで脚をテーブルトップポジションに置く
- 頭と肩を軽く上げ、腕を床と平行に前へ伸ばす
- 腕を小刻みに上下させながら、5回吸って5回吐く呼吸を繰り返す
- 100回動かすことを目標に行う
お腹を薄くキープしたまま呼吸を続けることで、内側の筋肉がしっかり働きます。続けるほど姿勢が安定し、下腹の引き締めや疲れにくい体づくりにもつながるでしょう。
シングルレッグストレッチ

シングルレッグストレッチは、下腹部と太ももを同時に引き締めたい人に適したピラティスの基本動作です。脚を交互に伸ばしながら体幹を安定させることで、全身のバランスを整えながら美しいボディラインを目指します。
- 仰向けで膝を立てる
- 片脚を胸に引き寄せ、もう片方を遠くにまっすぐ伸ばす
- 息を吐きながら脚を入れ替え、テンポよくリズミカルに繰り返す
- 腹筋に力を入れ、腰が浮かないように注意する
下腹部の筋肉を引き締めながら動かすため、ウエストまわりのラインを整える効果が期待できます。
スパインツイスト

スパインツイストは、背骨を軸にして上半身をねじることでくびれを作るトレーニングです。腹斜筋を中心に働かせるため、ウエストの引き締めや姿勢改善に優れた効果を発揮します。
- 背筋を伸ばして座り、脚を伸ばしてそろえる
- 両手を肩の高さに広げ、手のひらを下に向ける
- 息を吸いながら背を伸ばし、吐きながら上体を左右にねじる
- 骨盤は動かさず、背骨の動きに意識を向けて行う
継続することで背骨の柔軟性が高まり、猫背の改善にも役立ちます。ウエストのラインが引き締まるだけでなく、姿勢が美しくなるため印象も大きく変わるでしょう。
自宅でピラティスを行う際のポイント

自宅でピラティスを行うときは、正しいフォーム・呼吸法・無理のない範囲で続けることが重要です。
快適な環境を整え、生活の中にうまく取り入れることで、より効果が期待できます。ここでは続けやすくするコツを詳しく解説します。
フォームを確認する
自宅でのピラティスは指導者がいないため、自分で正しいフォームを確認することが大切です。鏡の前で動作を確認したり、スマホで撮影して見直すのがおすすめです。
正しいフォームを保つことで狙った筋肉に効きやすくなり、ケガ予防にもつながります。最初のうちはゆっくり動かしながら、自分の体の動きを意識する習慣をつけましょう。
呼吸を意識して動く
ピラティスは呼吸と動きがセットになります。胸や肩で浅く呼吸するのではなく、お腹を使った深い呼吸を心がけましょう。
息を吸うときは体を伸びやかにし、吐くときにしっかり腹部の筋肉を使うと効果がアップします。呼吸が浅いと筋肉が硬くなり動きも固まりがち。リズムよく、ゆったりと呼吸しながら動くことが体の軽さやリラックスにもつながります。
無理のない範囲で行う
ピラティスは続けることが何より大切です。体調や柔軟性は日々変化するため、無理せず体が喜ぶ範囲で動きましょう。
痛みを感じたらすぐに止めて、負荷や回数は少しずつ増やすのがポイントです。焦らずゆっくり続けることで筋力や姿勢も自然に整い、疲れにくい体に近づきます。はじめは、短時間でも習慣化することが重要です。
マットやスペースを整える
快適な運動環境もピラティスの成果を左右します。滑りにくくクッション性のあるマットを用意し、周囲は広く安全なスペースを確保しましょう。
散らかった場所では気が散りやすく、フォームも乱れがちです。静かな音楽や心地よい香りを取り入れてリラックス空間を作るのもおすすめです。
習慣化しやすいタイミングを決める
ピラティスを続けるには、自分の生活スタイルに合ったタイミングを見つけることが重要です。朝起きてすぐ、一日の終わりのくつろぎタイム、仕事の合間のリフレッシュ時間など、続けやすい時間帯を決めましょう。
最初から長時間やろうとせず、5分〜10分の短時間から始めると負担なく続けられます。スマホのリマインダーやスケジュール帳にメモするなどして、忘れずに行う工夫をすると習慣化しやすくなるでしょう。
なお、習慣化が難しい場合は、ピラティススタジオを試してみるのもおすすめですよ。
自宅でピラティスを行うメリット
自宅でピラティスを行う最大の魅力は、時間や場所を選ばず自分のペースで続けられる点にあります。
通勤前の朝や寝る前のリラックスタイムなど、ライフスタイルに合わせて自由に取り組めるため、天候や移動の制約を気にする必要がありません。
時間や場所を選ばず続けやすい
自宅でのピラティスは、天候の影響を受けず、好きな時間に始められるため継続しやすいのが魅力です。
朝の目覚めのストレッチとして、あるいは夜のリラックスタイムに組み入れるなど、生活のリズムに柔軟に対応可能です。
例えば、出勤前のわずかな時間を活用すれば、体を目覚めさせると同時に集中力もアップ。忙しい方でもスキマ時間で気軽に体を動かせるため、疲れを溜めにくく健康維持に役立ちます。
コストを抑えて始められる
自宅ピラティスは初期コストを抑えられる点も大きな魅力です。必要なのは滑りにくいヨガマット1枚で十分であり、特別な器具や高額なレッスン料金は発生しません。
さらに、YouTubeや専用アプリなどから質の高い無料レッスンを手軽に受けられるため、経済的な負担をほとんど感じることなく本格的なトレーニングが可能です。
これからピラティスを始めたい方や、コストを抑えて効果的に体を整えたい方にぴったりの選択肢です。
自分のペースでじっくり取り組める
自宅でのピラティスは、自分のペースで好きなだけ繰り返し練習できます。運動が苦手な方でも、インストラクターや他の参加者の目を気にせず集中できるでしょう。
疲れを感じた際にはすぐに休憩でき、体調や気分に合わせて強度を調整できるのもポイント。じっくり時間をかけて自分の体と向き合うことで、無理なく効果を実感できるでしょう。
自宅でピラティスを行うデメリット

自宅でピラティスを始めるのは手軽で時間の自由が利きますが、実は注意すべき点もあります。
自宅ピラティスのデメリットを理解することで、効果的で安全なトレーニングを目指しましょう。
正しいフォームを身につけにくい
ピラティスの効果を引き出すには、正しいフォームが欠かせません。しかし自宅でのトレーニングは専門のインストラクターが直接サポートしないため、知らず知らずのうちに誤った姿勢で続けてしまうリスクがあります。
骨盤の角度や背骨の動きなど、微妙なズレが積み重なることで、本来得られるはずの効果が半減してしまうことも少なくありません。
また、間違ったフォームは腰や首への負担を増やし、痛みやケガの原因になることも。動画レッスンや鏡を使用して、正しいフォームを習得しましょう。
モチベーションの維持が難しい
自宅でのトレーニングは、モチベーションの維持が難しいというデメリットがあります。
スタジオでのレッスンは、インストラクターの指導がある上、一緒にレッスンを受ける人がいるため、「サボりづらい」環境に身を置くことができます。
一方、自宅では、「今日は疲れているからいいか」とついついサボりがちになり、継続することが難しくなってしまいます。
初心者にはマシンピラティスがおすすめ

自宅でのピラティスは手軽ですが、正しいフォーム習得の難しさやモチベーション維持が課題です。
そこで、初心者におすすめなのがマシンピラティス。スタジオで提供されるマシンを活用することで、効果的で安全なトレーニングを目指します。
ここでは、マシンピラティスのメリットを詳しく紹介します。
正しいフォームを維持できる
ピラティスを始めたばかりの人がつまずきやすいポイントの1つがフォームの崩れ。マシンピラティスは動きをサポートするバネやケーブルがついているため、正しい姿勢を保ちながらトレーニングを行うことが可能です。
たとえばリフォーマーと呼ばれる機械は、背骨の自然なカーブを保持しながら体幹を鍛えられるように設計されています。また、インストラクターの指導のもと行うことで、自分の身体のクセや左右差にも気づきやすく、より効果的に体を整えられるのもポイントです。
負荷を細かく調整できる
ピラティスで重要なのは、自分の体力や目的に合わせた段階的な負荷調整です。マシンピラティスなら、弱めから強めまで負荷を細かく調整できるため、より効果的にトレーニングできます。
マシンのバネやウェイトを調整することで、初心者は軽い負荷からスタートでき、体力向上とともに段階的に難易度を上げていけます。
インストラクターの指導を受けられる
マシンピラティスの魅力の1つは、経験豊富なインストラクターの指導を受けられる点です。
正しいフォームや呼吸を細かくチェックしてくれるのはもちろん、体力や目的に合わせてトレーニングメニューの設定からマシンの負荷調整まで行ってくれます。インストラクターのサポートを受けることで初心者でも安全かつ効率的に取り組めるでしょう。
まとめ

この記事では、自宅でピラティスを始める方法から、そのメリット・デメリット、そして具体的な基本ポーズとエクササイズメニューまでを詳しく解説しました。
自宅でピラティスを行う魅力は、時間や場所を選ばずに自分のペースで始められる点にあります。ヨガマット1枚あれば、忙しい日々の中でも手軽に体幹を鍛え、姿勢を整えることが可能です。
ただし、正しいフォームと呼吸法を身につけることが重要です。自己流で誤った姿勢を続けてしまうと、効果が出にくいだけでなく、かえって身体を痛めてしまうリスクもあります。
もし、フォーム習得やモチベーション維持に不安を感じる場合は、マシンが動きをサポートし、負荷調整も容易なマシンピラティスから始めるのもおすすめです。
毎日短時間でも継続することで、姿勢改善や疲れにくい体づくりといった嬉しい変化を実感できるでしょう。




