ピラティスインストラクターに将来性はある?市場の伸び・働き方・必要なスキルを解説

「ピラティスインストラクターって将来性あるの?」「今から目指しても安心して続けられる仕事?」
ピラティスインストラクターをこれから目指したいとお考えの方の中には、将来性について不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、ピラティスインストラクターは将来性の高い職業です。世界のピラティス市場は年平均10%で成長を続けており、国内でもスタジオの急増によりインストラクターの需要が高まっています。解剖学や個別指導の技術など高度な専門性が求められる職業であることに加え、正社員・フリーランス・独立・オンラインなど働き方の選択肢が豊富な点も魅力です。
この記事では、ピラティス業界とインストラクターという職業の将来性について、詳しく解説します。
【現在の主な活動】
世界15カ国、日本80店舗以上展開の CLUB PILATES JAPAN プレジデント。
CLUB PILATES 養成コース(Teacher Training)マスタートレーナーとして CLUB
PILATES のピラティスインストラクターを育成。
ピラティスのワークショップを多数開催。
【経歴】
大学を卒業後、インテリアデザイナーとして店舗などの設計に携わる。
妊娠・出産を機に仕事を離れ、子育てが落ち着いた頃、ピラティスに興味を持ちパーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとして活動を開始。
現在は CLUB PILATES
のブランドプレジデントとしてインストラクターの育成や、事業の拡大に携わる。
ピラティス業界に将来性はある?
ピラティス業界の将来性を判断するには、市場の成長性を知ることが重要です。ここでは、市場が拡大している3つの理由を解説します。
健康志向の高まりで市場が急成長している
世界のピラティス・ヨガスタジオ市場は、2024年から2036年まで年平均10%で成長すると予測されています。これは、世界中で健康志向が高まり、予防医療への関心が増していることが背景にあります。
参考:Research Nester
日本国内のフィットネスクラブの会員数は、2022年に265万人となっており、運動習慣を持つ人が増加しています。
ピラティスは、姿勢改善や慢性痛の緩和といった効果が注目を集め、幅広い世代から支持されています。このような背景から、ピラティスインストラクターの需要は引き続き高い状態が続くでしょう。
マシンピラティスの台頭で利用者層が拡大
最近では、専用マシンを使った「マシンピラティス」が人気を集めており、幅広い年代・性別の利用者が増加しています。従来のマットピラティスに比べて効果を実感しやすく、SNS映えする点も受け入れられている理由です。
実際、ピラティスは若い世代だけでなく、40代・50代を中心に幅広い年齢層に支持されています。
また、女性だけでなく男性の利用者も増えており、健康維持やボディメイクを目的とした多様なニーズに応える市場へと成長しています。
海外の大手ピラティススタジオも続々と日本に進出し、認知度が急速に高まっています。マシンピラティスの登場で、今までピラティスをやったことがなかった人たちも気軽に始められるようになり、利用者の幅が広がっています。
オンラインレッスンで地域を超えた受講が可能に
オンラインレッスンの普及により、地方在住の方や忙しい方でも気軽にピラティスを始められるようになりました。スタジオに通う時間がない方や、近くにスタジオがない地域の方でも、自宅から質の高いレッスンを受けられます。
録画配信やライブレッスンなど、受講スタイルも多様化しており、ライフスタイルに合わせた選択が可能です。オンライン展開により市場の成長がさらに加速し、ピラティス人口は今後も増え続けると予想されます。
ピラティスインストラクターに将来性はある?
ピラティス市場が成長する中で、インストラクターの需要も高まっています。ここでは、インストラクター職の将来性が高い理由を解説します。
スタジオ増加でインストラクターの需要が高まっている
ピラティススタジオがどんどん増える一方で、実力のあるインストラクターが不足しています。大手スタジオだけでなく個人経営のスタジオも増えているため、業界全体でインストラクターの人材不足が続いています。
スタジオ数の増加に対してインストラクターの供給が追いついておらず、需要が供給を上回る状態が続いているため、就職や転職のチャンスは豊富にあります。
都市部だけでなく、地方都市でもピラティススタジオがオープンし続けているので、全国的にインストラクターを必要とする状況が広がっています。
専門性が高く簡単に代替できない希少価値がある
ピラティスインストラクターには、解剖学や生理学の知識に加え、一人ひとりの身体の状態を見極める高い専門性が求められます。資格を取得するだけでなく、実践を通じて指導スキルを磨く必要があり、簡単に代替できる職業ではありません。
特に、国際資格を持ち、マシンとマットの両方を指導できるインストラクターは市場価値が高く、長く活躍できる可能性があります。AIやテクノロジーが発達しても、人の身体を直接見て効果的な指導を行う仕事は、人間にしかできない専門職として価値を持ち続けるでしょう。
正社員から独立・オンラインまで様々な働き方を選べる
ピラティスインストラクターは、正社員・フリーランス・独立開業・オンライン専業など、自分のライフスタイルに合わせて働き方を選べます。結婚や出産、介護などライフステージの変化にも柔軟に対応できる点が魅力です。
- 正社員
フィットネスクラブやスタジオに社員として雇用される働き方です。月給制で安定した収入が得られ、社会保険や有給休暇などの福利厚生も受けられます。 - フリーランス
業務委託契約で複数のスタジオや施設と契約し、レッスン単位で報酬を得る働き方です。自分のスケジュールに合わせて仕事量を調整でき、複数の契約先を持つことで収入を増やすことも可能です。 - 独立開業
レッスン内容、料金設定、営業時間などを自分で自由に決められ、収入の上限もありません。ただし物件取得費や設備投資、運営コストなどの初期費用がかかり、集客や経営管理もすべて自己責任で行う必要があります。 - オンライン専業
ZoomやYouTube、専用のオンラインプラットフォームを活用してレッスンを提供する働き方です。場所に縛られず全国や海外の会員様にレッスンができますが、画面越しでの指導技術が求められ、対面レッスンとは異なるコミュニケーション方法を身につける必要があります。
オンラインレッスンの普及により、地方在住でも全国の会員様を対象にできるようになり、働き方の選択肢がさらに広がっています。
「自分にはどんな働き方が向いてるんだろう?」とお悩みの方は、CLUB PILATESで働くインストラクターのインタビューページを参考にしてみてください。実際にスタジオで働く方のリアルな声を見ることで、自分に合った働き方が見えてくるかもしれません。
ピラティスインストラクターとして長く活躍するポイント
将来性のある市場で長く活躍するには、スキルアップと差別化が欠かせません。ここでは、成功するための具体的なポイントを紹介します。
国際資格を取得して信頼性と専門性を高める
国際資格であるPMA(Pilates Method Alliance)を取得すれば、インストラクターとしての信頼性がアップします。
PMAはピラティス業界の国際的な専門団体で、世界共通の指導者基準として認められています。 PMA認定インストラクターになるには、体の仕組みや運動の原理といった理論学習に加え、一定時間以上の実際の指導経験を積む必要があります。
就職活動では、資格を持っているかが採用の決め手になることもあります。資格取得で学んだ知識があれば、会員様への的確なアドバイスや安全なレッスンができ、長く活躍するための基盤になります。
自分の専門分野を明確にして他と差別化する
マタニティピラティス・シニアピラティス・リハビリピラティスなど、特定の分野に特化することで他のインストラクターとの差別化ができます。専門性を持つことで、ニーズに合った方から選ばれやすくなります。
- マタニティピラティス
妊娠中の腰痛緩和や安産に向けた体力づくりをサポートするプログラムです。産前産後ピラティスの専門資格を持つインストラクターが指導し、妊娠16週以降で医師の許可があれば受講できます。 - シニアピラティス
60代以上の方を対象に、無理なく筋力や柔軟性を維持できる内容で人気があります。バランス感覚を養い、関節への負担が少ない動きで筋力低下や姿勢の悪化を予防します。 - リハビリピラティス(メディカルピラティス)
理学療法士の資格を持つ方が指導することもある分野で、専門的な養成講座も用意されています。ケガや手術の後の体の回復、慢性的な痛みや不調の改善を目指し、病院やクリニックと連携しながら行われることもあります。
専門分野を持つことでレッスンの単価も上げやすくなり、安定した収入につながります。
美容・栄養など周辺知識で独自の付加価値を創出する
ピラティスの指導だけでなく、美容や栄養、メンタルヘルスなど周辺知識を身につけることで、独自の価値を提供できます。会員様の悩みは身体の動きだけでなく、食事や生活習慣にも関わることが多いからです。
例えば、栄養学の知識があれば食事面でのアドバイスができ、トータルで会員様の健康をサポートできます。こうした付加価値が会員様の満足度を高め、リピート率の向上や口コミによる新規獲得につながるでしょう。
オンライン・ハイブリッド型レッスンに対応する
対面レッスンだけでなく、オンラインレッスンにも対応できるスキルを身につけることで、収入源を多様化できます。オンラインであれば地理的な制約がなくなり、全国の会員様を対象にレッスンを提供できます。
また、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型のサービスを提供すれば、会員様の都合に合わせた柔軟な対応が可能になります。録画動画を販売するなど、レッスンをしていない時間にも収益が発生する仕組みを作ることも目指せます。
SNS発信と交流会参加で集客力と人脈を広げる
InstagramやYouTubeなどのSNSで情報発信することで、自分の存在を知ってもらい、新規の会員様獲得につながります。レッスン風景や会員様の変化、ピラティスに関する知識を発信することで、専門性をアピールできます。
また、業界の交流会やワークショップに参加することで、他のインストラクターとのネットワークが広がります。人脈を通じて仕事の紹介を受けたり、新しい学びの機会を得たりできるので、キャリアの可能性が大きく広がるでしょう。
コミュニケーション能力を磨きリピーターを増やす
会員様との信頼関係を築くコミュニケーション能力は、リピーター獲得に直結する重要なスキルです。レッスンの技術が高くても、会員様との関係性が築けなければ長く通ってもらえません。
レッスン前後の会話を大切にし、会員様の悩みや目標を丁寧にヒアリングすることで、一人ひとりに寄り添った指導ができます。親身に話を聞き、適切なアドバイスができるインストラクターは、会員様から長く信頼され、安定した収入につながります。
まとめ
ピラティス業界とインストラクター職は、いずれも将来性が高く、今後も成長が期待できる分野です。健康志向の高まりやマシンピラティスの普及により、市場は拡大を続けています。
- 世界のピラティス市場は年平均10%で成長し、2036年まで拡大が続く見込み
- スタジオ増加によりインストラクターの需要が高まり、人材不足が続いている
- 専門性が高く代替が難しいため、長く活躍できる職業
- 正社員、フリーランス、独立、オンラインなど働き方の選択肢が豊富
- 資格取得、専門分野の確立、オンライン対応などで差別化が重要
- SNS発信や人脈形成で集客力を高めることが成功のカギ
大切なのは、継続的に学び続け、自分の強みを磨いていくことです。市場の成長を追い風に、専門性を高めながらキャリアを築いていけば、ピラティスインストラクターとして長く活躍できるはずです。
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