理学療法士がピラティス資格を取るメリットとは?おすすめ資格とキャリアの広げ方
- 01 理学療法士とピラティスの親和性が高い理由
- 02 理学療法士がピラティス資格を取得するメリット
- 03 理学療法士がピラティス資格取得後に想定されるキャリアパス
- 04 ピラティス資格取得でよくある質問
- 05 まとめ
この記事の監修者
【現在の主な活動】
世界15カ国、日本1,000店舗以上展開の CLUB PILATES JAPAN プレジデント。 CLUB PILATES 養成コース(Teacher Training)マスタートレーナーとして CLUB PILATES のピラティスインストラクターを育成。 ピラティスのワークショップを多数開催。
【経歴】
大学を卒業後、インテリアデザイナーとして店舗などの設計に携わる。 妊娠・出産を機に仕事を離れ、子育てが落ち着いた頃、ピラティスに興味を持ちパーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとして活動を開始。 現在は CLUB PILATES のブランドプレジデントとしてインストラクターの育成や、事業の拡大に携わる。
「理学療法士がピラティス資格を取るメリットは?」「どの資格が自分に合っているの?」
理学療法士として働く中で、リハビリの幅を広げたい、将来のキャリアに不安を感じているという方は少なくありません。実際に、ピラティスはリハビリテーションから生まれた運動療法であり、理学療法士の専門知識と相性がいいと言われています。
この記事では、理学療法士がピラティス資格を取得するメリットや、資格取得後のキャリアパス、よくある質問まで詳しく解説します。
ピラティスの知識を身につけることで、臨床スキルの向上だけでなく、働き方の選択肢も大きく広がるはずです。
理学療法士とピラティスの親和性が高い理由

ピラティスは第一次世界大戦中、ドイツ人のジョセフ・ピラティスが負傷兵のリハビリテーションとして開発したエクササイズです。病院のベッドを改造してピラティス専用マシンの原型を作り、寝たままでも身体機能を改善できる運動として考案されました。このルーツから、ピラティスは以下を目的としています。
ピラティスの本来の目的
- 体幹の強化
- 姿勢の改善
- バランス機能の向上
- 身体機能の回復と予防
理学療法士が日々行っているリハビリテーションと考え方や根本的な目的が共通しているため、極めて高い親和性を持っています。
アメリカを中心に海外では、一部の先進的な病院や医療施設がピラティススタジオを併設し、リハビリテーションに活用する事例が増えています
日本でも整形外科クリニックやリハビリテーション病院がピラティスを取り入れる事例が出てきており、解剖学や運動学の知識を持つ理学療法士が指導者として活躍しています。
理学療法士がピラティス資格を取得するメリット

ピラティス資格を取得することで、理学療法士としてのキャリアに多くのメリットがあります。ここでは、具体的なメリットを4つ紹介します。
医療の知識と運動指導を組み合わせてスキルアップできる
理学療法士がピラティスを学ぶことで、これまで身につけてきた解剖学や運動学の知識を、より実践の場で活かしやすくなります。筋肉や関節の動きを深く理解しているからこそ、動作のクセや負担のかかり方にも気づきやすくなります。
ピラティスの視点が加わることで「評価して終わり」ではなく、日常動作や運動までつなげた関わりがしやすくなります。医療の知識に運動指導の考え方を重ねることで、理学療法士としての強みや対応力を、さらに伸ばしていけるでしょう。
長引く痛みや体の不調へのアプローチの幅が広がる
ピラティスを取り入れることで、慢性的な腰痛や肩こり、姿勢のゆがみといった長引く痛みや不調に対して、効果的にアプローチできます。
従来のリハビリだけでは改善しにくかった症状でも、体幹の強化や柔軟性の向上を通じて、身体の使い方そのものを見直し、根本的な改善を目指せる点が特徴です。
特に、次のような症状に悩む方にピラティスは有効とされています。
※週2回以上、8週間の継続が効果的(2022年12,169名対象・提供機関:NCBI: National Center for Biotechnology Information)
ピラティスが効果的な症状
- 慢性的な腰痛・肩こり
- 姿勢のゆがみや猫背
- バランス機能の低下
- 術後の機能回復
またピラティスは、病院でのリハビリ期間が終了した後も継続的なケアを必要とする患者さんにとって、相性の良い運動方法です。
日常生活に無理なく取り入れられるため、リハビリ後も身体の状態を維持・向上させやすく、結果として患者さんの生活の質を長期的にサポートできるようになります。
専門性が高まり理学療法士としての価値が向上する
ピラティス資格を取得することで、理学療法士としての専門性がさらに高まります。解剖学や運動学に基づいたピラティスの指導スキルは、日常的なリハビリテーションにも応用しやすく、一人ひとりに合わせた質の高いアプローチが可能になります。
運動療法の幅が広がることで、評価から介入までを一貫して行えるようになり「運動指導に強い理学療法士」として現場で信頼を得やすくなります。結果として、施設内での役割や評価が高まり、キャリアアップにもつながるでしょう。
自費リハや副業など働き方の選択肢が増える
ピラティス資格があれば、保険診療の枠に縛られない自費リハビリや副業として、自由度の高い働き方が可能になります。週末だけピラティススタジオで指導したり、オンラインレッスンを提供したりと、本業と並行して収入を得る方法も選べます。
ピラティス資格を活かした働き方
- 週末副業としてスタジオ勤務
- オンラインレッスンの提供
- 自費リハビリ施設での勤務
- 独立開業してパーソナル指導
将来的に独立開業を考えている方にとっても、ピラティス資格は大きな強みになります。理学療法士としての信頼性に加えて、予防医療やウェルネスの分野でサービスを展開できるため、さまざまなキャリアパスを描けるようになるでしょう。
理学療法士がピラティス資格取得後に想定されるキャリアパス

ピラティス資格を取得した理学療法士には、さまざまなキャリアの選択肢が広がります。ここでは、その中でも代表的なキャリアパスを紹介します。
スキルの高い理学療法士として今の職場でキャリアアップ
現在の職場でピラティスを活用することで、リハビリテーションの質が向上し、周囲からの評価も高まります。患者さんへのアプローチの幅が広がり、治療効果が上がることで、職場内でのポジションアップや昇給につながる可能性があるでしょう。
また、院内でピラティスプログラムを導入する際の中心人物として活躍できるチャンスもあります。新しい取り組みを主導することで、リーダーシップを発揮する機会が増え、キャリアの幅が広がるはずです。
ピラティスを取り入れている施設への転職で待遇アップ
ピラティスを積極的に導入している医療機関や介護施設への転職は、待遇改善の大きなチャンスです。運動療法に力を入れる施設では、ピラティス資格を持つ理学療法士は即戦力として歓迎され、好条件での採用が期待できます。
ピラティス資格が活きる転職先
- リハビリテーション病院
- 整形外科クリニック
- 自費リハビリ施設
- 介護施設・デイサービス
特に、専門性の高いスタッフを求めている施設では、ピラティス資格があることで、他の応募者との差別化ができ、転職活動を有利に進められるでしょう。
ピラティスインストラクターとして新しいキャリアへ転身
理学療法士からピラティスインストラクターへのキャリアチェンジは、近年増加している選択肢の一つです。医療現場の時間制約や保険診療の枠組みから離れ、一人ひとりと丁寧に向き合える環境で働けることが魅力です。
ピラティススタジオでは、理学療法士の資格を持つインストラクターは高く評価されます。専門性を活かしたパーソナル指導で高単価のレッスンを提供でき、予防医療やウェルネスの分野で、新しいやりがいを見つけられるでしょう。
資格取得後の働き方を具体的にイメージするために、実際にピラティスインストラクターとして活動している方の体験談を確認するのもおすすめです。インタビューでは、資格取得のきっかけや現在の働き方について紹介されています。
独立開業して自費リハやパーソナル指導を行う
ピラティス資格を活かして独立開業すれば、あなた自身の裁量で事業を運営できる自由な働き方が実現します。自費リハビリやパーソナルピラティス、オンラインレッスンなど、複数のサービスを組み合わせることで、安定した収入基盤を築けます。
理学療法士としての医学的知識と、ピラティスの運動指導スキルを組み合わせたサービスは、他にはない強みになります。地域の健康づくりに貢献しながら、自分らしいキャリアを築いていけるでしょう。
ピラティス資格取得でよくある質問

ピラティス資格の取得を検討する際に、多くの理学療法士が疑問に思うポイントをまとめました。ここでは、よくある質問に回答します。
理学療法士におすすめのピラティス資格はどれですか?
ピラティス資格には様々なレベルがあり、基礎的なマット資格は比較的短期間で取得可能です。理学療法士であれば解剖学や運動学の知識があるため、理解は早いでしょう。
病院やクリニックでリハビリをされている方は、最初は「マット」や「リフォーマー」を学び、リハビリにピラティスを取り入れ、実践の幅を広げるのがおすすめです。
理学療法士向けピラティス資格の種類
- マットピラティス資格
マット上で行うエクササイズを学ぶ基本資格。特別な器具が不要で、すぐに臨床で活用できる。 - マシンピラティス資格(リフォーマーなど)
専用マシンを使ったエクササイズを学ぶ。負荷をかけた効果的な運動が可能になる。 - コンプリヘンシブ(総合)資格
全てのピラティスマシンを使いこなせる上位資格。独立開業を目指す方に最適。
将来的にピラティスインストラクターとして独立や開業を目指す場合は、全てのピラティスマシンを使いこなす「コンプリヘンシブ資格」を学び、幅広いピラティス指導力を身につけることをおすすめします。
PMA認定資格とそれ以外で就職の有利さは変わりますか?
PMA(Pilates Method Alliance)認定資格は、国際的な教育基準を満たしている証明になるため、就職や転職で有利に働くケースがあります。特に、大手ピラティススタジオや海外展開している施設では、PMA認定資格を採用条件にしている場合もあります。
理学療法士として働く場合でも、PMA認定資格を取得した方が就職で有利になる可能性が高いです。
ピラティス資格を活かして転職・独立した場合の年収はどれくらいですか?
ピラティス資格を活かした働き方によって、年収は大きく変わります。ピラティススタジオの正社員として働く場合、年収は200〜250万円前後からスタートし、経験を積むことで500万円以上を目指すことも可能です。
働き方別の年収目安
- スタジオ正社員
新入社員:200〜250万円/中堅社員:300万円前後/ベテラン社員:300〜500万円 - フリーランス
レッスン単価や稼働日数で変動しますが、1レッスン3,000〜5,000円程度
週4日、1日6本のレッスンで月収40万円(年収480万円)程度も目指せる - 独立開業
自費リハやパーソナル指導を組み合わせることで、年収800万円以上も可能
理学療法士の資格があることで、医療的な信頼性が高まり、レッスン単価を高く設定できる強みがあります。継続的に学び、専門性を高めることで、収入アップの可能性は広がるでしょう。
まとめ

理学療法士がピラティス資格を取得することで、臨床スキルの向上だけでなく、キャリアの選択肢が大きく広がります。ピラティスはリハビリテーションから生まれた運動療法であり、理学療法士の専門知識と非常に相性が良く、海外では標準的なスキルとして定着しています。
- 医療知識と運動指導を組み合わせて、他にはない専門性を発揮できる
- 長引く痛みや不調へのアプローチの幅が広がり、患者さんの満足度が向上する
- 転職・就職で有利になり、給料アップや働き方の選択肢が増える
- 現職でのキャリアアップから独立開業まで、多様なキャリアパスを描ける
- マット資格から始めて、段階的にスキルアップできる
理学療法士の知識とピラティスの技術を掛け合わせることで、医療現場でもフィットネス業界でも活躍できるプロフェッショナルを目指せます。解剖学の基礎があるからこそ、ピラティスの学びがより深く、実践的なものになるはずです。
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